首相安倍あべ 晋三、国連総会で演説へ 名指し避けサウジ攻撃を非難

首相がサウジの石油施設の攻撃を巡って認識を示すのは初めて。トランプ米大統領はイランが関与したと主張しているが、イラン側は関与を否定している。首相は犯行の攻撃主体の言及は避けて非難することで、米・イランの双方に配慮する道を選ぶ。

 

【ニューヨーク=重田俊介】訪米中の安倍晋三首相は24日午後(日本時間25日午前)、国連総会で一般討論演説に臨む。サウジアラビアで起きた石油施設の攻撃について、攻撃主体の名指しを避ける形で卑劣極まる犯罪との認識を示し批判する。イラン核合意の重要性も強調し、緊迫する中東情勢を意識する内容とする。

 

首相は6月に中東ホルムズ海峡近くで日本などのタンカー2隻が攻撃を受けた事件でも同様の対応をとった。

「いかなる者が攻撃したにせよ、船舶を危険にさらす行動を日本として断固非難する」と指摘した。

 

首相の国連総会での演説は2013年以来、7回目となる。

北朝鮮政策を巡ってもトランプ氏との共同歩調を強調する。米朝首脳会談を重ね、対話を軸に北朝鮮から非核化を引き出そうとするトランプ氏の手法へ支持を表明する。17年の演説で国際社会に呼びかけた圧力は、18年の演説に続きトーンを弱める。

首相は中東情勢に関し、6月にイランで会談した最高指導者のハメネイ師から「核を持たず、作らず、使わない」ことをイスラム教の宗教令にしたと紹介があったと明らかにする。イラン側に自主的な取り組みを求め、世界に向けて中東の安定に注力する姿勢を示す。前提条件なしに金正恩(キム・ジョンウン)委員長と直接向き合う決意を強調する。拉致・核・ミサイルの諸懸案を包括的に解決し、国交正常化の実現に意欲を示す。

国連活動への貢献として、法律の専門家の育成に向けて20年に京都で国連犯罪防止刑事司法会議を開くと明らかにする。教育分野でもアフリカやアジア諸国を対象に少なくとも900万人の子ども・若者向けに充実した教育を提供する。創立75周年を迎える国連に関し、22年の国連安全保障理事会の非常任理事国選挙への立候補を表明する。選出されれば、23、24両年が任期となる。

日本が唱える現在5カ国の常任理事国の拡大案を念頭に安保理改革の必要性を訴える。保護主義の台頭を踏まえ、日本は多国間主義の枠組みを活用することによって世界の貧困の解消に貢献すると訴える。環太平洋経済連携協定(TPP)や日欧経済連携協定(EPA)に加え、年内の妥結を目指している東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の枠組みを活用する。

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